口臭治療


口臭治療に関するQ&A

Q1:口臭ってな~に?

・口臭とは「口から発せられる社会的容認限界を超える不快な臭い」とされていますが、今までは自分の口臭を正確に測ったり、その原因を調べる手だてがありませんでした。

・現在は口臭測定装置で口の中のガスを測定することで、その臭いの成分や原因も分かるようになってきました。口臭は多くが口の中に原因があ り、成分は揮発性硫黄化合物(VSC)です。ほ とんどすべて口臭はこのVSCつまり硫化水素、メチルメルカプタン、ジメチルサルファイドの三種類のガスの単独又は混在によって引き起こされます。

Q2:口臭<揮発性硫黄化合物(VSC)>はどうして作られる?

・口の中で作り出されるVSCは、口の中の古くなってはがれ落ちた脱落上皮や赤血球・白血球・食物残渣などが口の中の嫌気性菌により分解されて作られます。
非常に多くの口腔内細菌がVSC産出能を持っていますが、とりわけ歯周病菌関連細菌の中にVSC産出能力の高い菌が多くみられます。

Q3:口臭<揮発性硫黄化合物(VSC)>はどこで作られる?

・口の中で最も多くのVSCを発生する場所は舌背後方部に堆積した舌苔の中です。舌苔の中には脱落上皮細胞・白血球などが含まれ 口の中の嫌気性菌により、分解されてVSCを産出します。従来歯周ポケットから産出すると信じられていた歯周病による口臭も主要な発生源が(約60%)が 舌苔であることが明らかになりました。


Q4:舌苔はどうすればとれるの?

・口臭除去には舌清掃により舌苔を除去することも有効ですが、舌の清掃はデリケートな部分だけに専用の舌ブラシを使用して傷つけない様に行うことが大切です。

・ブラシ圧は研究者によって様々ですが一様に弱い圧で(50g前後)舌を傷つけないよう回数も10回まで、多くても20回を越えないよう動かし方や嘔吐を防 ぐコツもあり、専門の衛生士の指導を受けて行う様にしましょう。

・舌苔の除去には舌ベラを使う方法もあり、一見有効の様に感じますが舌の表面の角質層をこさげ取るだけで効果時間も短く専用の舌ブラシにはおとります。 又、舌苔量は歯周病の重症度と相関関係にあり、口臭を元から断つには歯周病の治療が大切です。

Q5:生理的口臭と歯周病による口臭は違うの?

・VSCのうち、硫化水素は口の中に疾患がなくも検出されます。いわゆる生理的口臭です。口の中が健康な状態ではメチルメルカプタン・ジメチルサルファイドはほとんど検出されません。

・歯周病になるとメチルメルカプタンは硫化水素と共に高い濃度で検出されます。メチルメルカプタンは悪臭度が高く、同じ量の VSCでもメチルメルカプタンを含む割合が高いと悪臭度が強くなるジメチルサルファイドの検出濃度は一般的に低いが歯周病の重症度により検出濃度が上昇します。それぞれの濃度が割合によって歯周病かどうか又重症度が分かります。

Q6:口臭<揮発性硫黄化合物(VSC)>は臭うだけで害はないの?

・VSC は悪臭物質としてだけではなく強力な生体毒性があります。その毒性は青酸ガスより強力で、コラーゲンの合成阻害が口腔粘 膜の透過性亢進も増し組織への有害性が明らかにされています。つまり歯周病患者にとっては、悪臭をもたらすだけではなく増悪因子となり、VSCそのものは 健全者にとっても歯周病の原因となります。

・又、VSCはDNAの合成を阻害することが知られており、高濃度のVSCは発がん性を招きます。大腸がんリスクの高い人の腸内は高濃度の硫化水素の存在が 明らかにされています。

Q7:口臭測定はいつでも出来るの?

・口臭強度は一日中でも時間帯、飲食や健康状態などさまざまな条件で変動し起床直後、ついで空腹時が最も強いといわれています。しかも、口臭は十億分の1 という単位の非常に微量のガスの成分量を測定しますから精密度が要求されます。従って飲食・口腔衛生活動や喫煙などの影響 をなくし、検査条件を統一することが必要です。測定当日は検査条件を決めて行っています。

Q8:次回来院時までに行うことは?

・朝起きた状態の正確な再現のため、以下のことを必ず守ってください。

【検査の当日にしていただきたいこと】
●一切の飲食の禁止 (朝起きたときから、何も食べず、何も飲まないで下さい。但し、1~2口程度の水なら構いませんが、一気に喉に流し込んで下さい)
●歯みがき、歯間ブラシ、フロス、舌清掃など口腔清掃の禁止 (水によるうがいも行わないで下さい)
●口中清涼剤(モンダミンなど)の使用禁止
●喫煙の禁止

【検査の前日からしていただきたいこと】
●香水や香りの強い化粧品、整髪料の使用禁止(24時間前から)
●ニンニク、タマネギなど臭いの強い食品の禁止(48時間前から。極端な場合を除いて、多少混在している程度ならかまいません)
●抗生物質を3週間以内に服用した場合は御申告ください

・ご予約の際、口臭測定を希望する旨、お教えいただければできるだけ無理なく条件を満たせる時間の約束をさせていただきます。 ただし、当日は口臭検査、口腔内検査のみで測定結果は他の検査と組み合わせて後日、又は明後日の説明となります。臭いの原因を総合的に探り治療方法の説明 とご相談をさせていただきます。

Q9:口以外に口臭の原因となる病気について

・鼻咽喉疾患:副鼻腔炎、副鼻腔癌など
・呼吸器疾患:気管支拡張症、肺がん、肺結核など
・消化器疾患:食道憩室、食道ヘルニア、幽門狭窄症
・代謝性疾患:糖尿病、肝疾患、腎疾患、トリメチルアミン尿症など

Q10:口臭測定器について

・簡易型ガスクロマトグラフ オーラルクロマ:アビリット社製(写真左)

・0.5mlの口腔内気体をシリンジで直接採取し、装置に取り込み、酸化インジウム半導体センサーによりVSCを検出する。コンピューターを接続することにより、ディスプレイ上にてクロマトグラフの表示も可能である。

・又、VSC個々の濃度測定も可能です。 個々のVSC濃度は生理的口臭、歯周病による口臭、その他の原因などを鑑別診断する際非常に重要であり、又再現性も高く治療の評価についてもなくてはならない装置です。

Q11:治療の流れを教えてください

・口臭治療を行うには口臭の原因を知る必要があり、様々な検査と口臭測定結果により、診断と治療方針を決定します。

【一日目~初診】
●歯周基本検査(歯茎の歯槽膿漏の程度を調べる検査
●X-Ray(レントゲン検査・虫歯や歯槽骨の状態を調べる)
●PCR(歯ブラシによる磨き残し部位の検査)
●虫歯や冠の検査(二次カリエス不良冠等)
●舌苔の検査(舌苔の量と広がりの状態を見る)
●口の中の写真5~6枚(現在の状態を確認するため)
●口臭測定の説明(正確な測定結果を出すための注意事項の説明)

【二日目~口臭測定】
●口臭測定(条件統一)
●唾液分泌量の検査(安静時唾液)
●口唇閉鎖力の測定(口呼吸や開口の有無について)
※個人により必要のない検査もありすべて行うわけではありません。一日目と二日目の検査が入れ替わる場合もあります

【三日目~測定結果の説明】
●口臭の原因の説明と治療方法の説明
●治療の開始
●原因によって治療方法は様々ですが主なものは、
・ 歯ブラシ指導
・舌ブラシ指導
・ 歯石の除去
・虫歯や不良冠のやり直し
・ 唾液分泌促進のための指導(咀しゃく方法、回数、食品の指導/キシリトールガムの使用)
・ 口呼吸防止のための治療(パタカラ、鼻疾患の治療)
・他の一般医科への紹介 などの治療の組み合わせである程度治療が進んだら再測定で結果の改善具合を調べ、治療内容の変更等の見直しを行います。



Q12:口臭治療についてまとめると?

・口臭は「口腔を通して発せられる社会許容限界を超えた不快なにおい」とされていますが口臭があるということそのものが病気なのではなく、生理的あるいは病的 に起こった変化の兆候のひとつに過ぎません。臭いをなくするのではなく、病的あるいは生理的な状況を改善していくことが大切です。

・特に歯槽膿漏が原因の口臭の場合は歯槽膿漏の治療の後は毎日のお手入れに加え定期的なメンテナンスを受けることで歯槽膿漏を再発させないこ とが、口臭再 発予防の鍵といえるでしょう。 口臭が気になるあなた、測定においで下さい。 今では臭いも数値化されてごらんになれます。

Q13:料金について

●診断・説明:5,000円 ●治療:1ヶ月1,000円  となっております