歯の脱臼

こんにちは、歯科衛生士の橋本です。

お子様が公園や学校の遊具で元気よく遊んでるときに転んだりぶつかったりして歯が抜けてしまった!!!

なんて事を聞いたり経験したことある方も多いと思いますが、

そんな不慮の事故などで一度抜けた永久歯はもうダメだと思いますか?

それとも、もとのようにお口に戻すことが出来ると思いますか?

実は...!

抜けた歯の状態によっては可能なんです!

転倒や衝突、交通事故や、

小児ではお箸や歯ブラシ、おもちゃなどをくわえて転倒した時に、

強い力が一瞬で歯にかかり、顎の骨から剥がれてしまった状態のことを【歯の脱臼】といいます。

完全に抜け落ちた場合の完全脱臼と、

歯と顎の骨を結合している歯根膜という繊維が部分的に断裂している場合の不完全脱臼の2種類が主な状態です。

不完全脱臼の場合は、歯根の破折がないか確認した上で強制的にもとの位置に押し込んで、1~2週間ほど固定をすることで無事噛める状態へと戻っていきます。

(歯根が破折している場合は破折の場所によって残念ながら抜歯しないといけなくなる事もあります)

しかし、受傷時の衝撃によって歯の神経が弱って後に死んでしまうこともあるため、

慎重な経過観察を行う必要があります。

完全脱臼の場合は歯が完全に抜けてしまっている状態なので、

まず止血を行い、骨折がないかの確認をします。

不完全脱臼と同様に、歯根の破折がなければ再殖(元の顎に植え直して戻す)することは可能ですが、

歯を支える歯槽骨(顎の骨)と歯を結合する役割をしている【歯根膜】は

30分以上空気に触れた状態でいると90%以上が壊死するため、

再殖することが難しくなってしまいます。

完全に歯が脱臼した場合は歯根膜が乾燥しないように、汚れていたら水道水で綺麗に洗ってから、

薬局などで購入できる歯の保存液か、保存液が手に入りにくい場合はコンタクトレンズ用の保存液もしくは牛乳に浸し、すぐにかかりつけ歯医者に連絡しましょう。

または砂などが付いておらず綺麗な状態であるのなら、歯を抜けた場所に戻し、すぐに歯科へと来院して頂くことが大切です。

実際に起こってみると慌てて手順を忘れてしまうと思いますが、そんな時こそ落ち着いて行動することで良好な予後にも繋がります。