こんにちは!
丸尾歯科・歯科技工士の池山です。今回は根面板についてお話します!
根面板(根面キャップ)とは
支台歯の根面を被覆する金属板の総称です。
一見すると、金属の装置が歯茎に埋め込まれたように見えますが、歯根は残っています。
重症化したむし歯などで、歯の頭が崩壊して残根状態となった歯を保存する際に、有用な治療法といえます。
そして、根面板は義歯(入れ歯)の内面に入れることができます。
食事をして義歯が沈んだときに、根面板があたって過度の沈み込み(沈下)を防ぐことができるので、バネのかかっている歯の負担を防いだり、義歯が歯茎にあたって痛いのを軽減できたりします。
さらに、しっかりと固定され、高い安定性と咀嚼力が維持できる、ケラターアタッチメント(ロケーター)があります。
ケラターオーバーデンチャーの特徴
✳︎義歯を維持安定させます。
✳︎維持部が低く対合歯とのクリアランスがより多く確保できます。
✳︎維持力は3段階で選べます。
✳︎維持部のメールキャップは簡単に交換出来ます。
✳︎維持部の遊びが、義歯の沈み込みや側方の力に対応します。
✳︎歯根に直接接着出来ます。
では、作り方をご紹介します。
°チェアーサイド
歯頸部より歯冠を切断し、歯根にポストの形成を行います。その後印象採得(型取り)します。
°技工操作
石膏模型を作ります。
根面板の上部は、咬合平面か着脱方向に合わせて、平面になるようにワックスアップをします。
他の補綴物を作る時と同じように、埋没して鋳造します。研磨して完成です。
(左:ロケーター、右:根面板)
歯を失った場合に行われる「インプラントロケーター」という治療法もあります。
顎の骨に埋め込んだインプラントにロケーター(留め具)をつけ、その上に乗る入れ歯内面にも留め具を取り付けることで、両者がしっかりと固定され、しっかりと噛める快適な入れ歯にすることができます。
※インプラント手術が必要です。
※保険治療ではありません。
入れ歯は口にフィットしない、痛い、うまくものが噛めない…とお考えの方、詳しくはお気軽にご相談ください。