こんにちは。丸尾歯科・技工士の池山です。
矯正といえば、歯並びの悪い歯を数本抜いて歯の表面にブラケットをつけて、ワイヤーを通し並べていく…といったイメージがありませんか?
当院では抜歯矯正だけでなく、顎顔面矯正治療を行っています。
顎顔面矯正治療は、成長・発育期のお子さんの発育の遅れている顎顔面を追っかけて発育させてあげることで永久歯の並ぶ土台を作り、「整った顔」「きれいな歯並び」と「健全な鼻呼吸のできる顔面骨格」の成長を目指すもので、歯を抜いて並べることはほとんどありません。
抜歯ブラケット矯正は永久歯が生え揃うまで待って(この間にどんどん歯並びは悪くなっていきます)開始しますが、顎顔面矯正は5~6歳から始めれるため、短期間に確実な結果が得られます。
今回は、装置の作り方についてご紹介します。
[上あごの装置] Hyrax・Fanの作り方について
①口腔内にバンドを入れ型取りをします。
②石膏模型を作ります。
③ドクターが、拡大するネジのワイヤーなどを曲げます。
(ファン Fan)・・・主に前歯の前方側方拡大します
(ハイラックス Hyrax)・・・全体を左右に拡大します
④電気熔接の機械で仮着します。
⑤ガスバーナーでロウ着します。
⑥研磨して完成です!
[下あごの装置] LAの作り方について
①口腔内にバンドを入れ型取りをします。
②石膏模型を作ります。
③バンドを模型からはずして、リンガルシースをWeldingします。
④院長先生がワイヤーを曲げて完成です!
床矯正と違って自分で外すことができないので効果は絶大で、床の7〜10倍位のスピードで確実な拡大が可能です。
ひどく歯並びが悪い人や気道の狭い人、成長の終わりが近い人はこの治療が適しています。
6〜12歳までに始めることをおすすめしています。
「うちの子は大丈夫?」「そういえば孫の歯並びが気になるわ…」など、ご心配な方は是非ご相談下さい。
技工室には、顎顔面矯正中の模型がとってもたくさん並んでいます。
装置が新しく変わる度に、こんなに歯列が拡がったのかと感動します。
矯正が終わり保定装置を作る時は、何だか嬉しくなります。
一人でも歯並びにコンプレックスを持つことがないよう、お手伝いできればと思います。