事務長の亀田です。
令和4年4月1日から診療報酬改定が行われました。
患者さんにとって何のことだろう?何か影響あるの?と思われますので、簡単にご説明しますね。
まず「診療報酬」とは
日本では全国民に加入が義務付けられている公的医療保険制度(社会保険や国民健康保険など)があるため、病気やけがなどの際に保険証を提示すれば、誰でも必要な医療行為(診察、治療、処方など)を受けることができます。
医療機関に、その対価として支払われる費用は「診療報酬」と呼ばれ、厚生労働大臣が定めた医療行為1つひとつの点数を足し合わせて算出した金額となります。
医療費は国によって定められます。
診療報酬の点数は、1つひとつの医療行為ごとに厚生労働大臣が細かく決めています。
皆さんが受けた医療行為に対する価格は、医療行為ごとに決められた点数を基に「1点=10円」として計算されます。
例えば、初診料は264点ですので2,640円になります。
この医療行為ごとの点数「1点=10円」という金額は、全国どこでも変わりありません。
そのうち、自己負担分(原則3割※年齢や所得に応じて異なります)は患者さんが、残りは加入している医療保険者が、医療機関に支払うことになります。
診療報酬は2年ごとに改定されます
診療報酬は、時代によって変動する社会や経済状況に応じるため、2年ごとに改定されます。診療報酬のルールは、厚生労働省に設置されている中央社会保険医療協議会(中医協)で改定の必要性が審議された後に、諮問・答申を経て、厚生労働大臣が定めています。
次の図は、厚生労働省が公表している今回の診療報酬改定の基本方針になります。
こんな感じ・・・って見て頂けたらと思います。
では、どんな内容が変わったのかいくつか挙げていきます。
初再診料
初再診料は、来院時に毎回入っているものです。
初診料 261点 → 264点
再診料 53点 → 56点
毎月月初に保険証の確認をしておりますが、マイナンバーカードをお持ちの方は、マイナンバーカードに保険証情報を紐付けている人もおられると思います。
マイナンバーカードで保険証の資格確認を行ったり、薬剤情報や特定検診の情報を取得した場合には、初診料・再診料に「電子的保健医療情報活用加算」が加算されます。
当院は、設備が整い次第皆さんに案内させて頂きます。
歯科口腔疾患の重症化予防の推進
歯周病は進行・再発しやすい疾患であり、治癒には至らず一時的に病状が安定した状態にある患者に対して、歯周組織を維持できるように継続的な治療・管理が必要。
当院では、1~3ヶ月毎に歯磨きチェックと歯周ポケット深い箇所がある方にはクリーニングを行っております。同じ治療内容でも4月からの診療報酬改定で窓口負担の金額が変わる方もいます。
ライフステージに応じた口腔機能管理の推進
加齢による口腔機能の低下がみられる為、対象年齢の見直しが行われました。
当院では、50歳、55歳、60歳、65歳の年に「舌圧測定」を行い、口腔機能の低下を早期発見し、トレーニングを行うことで、口腔機能を維持できるようにします。
他にも治療の点数が変更になっています。お会計時の明細で気になる事がありましたら、ご質問下さい。