セラミックの詰め物・被せ物(e.max編)

こんにちは。歯科技工士の安波です。

当院での詰め物、被せでお勧めしている中から、e.maxについて紹介したいと思います。

e.maxはオールセラミックス(陶材)になります。

素材は高い審美性をもつ、ニケイ酸リチウムガラスで出来ており、近年、ジルコニアと並んで注目されている人気の高い素材です。

e.maxはお茶碗やお皿と同じ陶材(セラミック)ですから、表面は硬く滑沢でツルツルしていて、歯垢が付きにくく、細菌も付きにくい材料です。

最近、保険で白い被せを入れることが出来るようになりました。しかし色調は透明感がなく、材料はプラスチックですので、数年すると変色したり、表面にステインが着色したり、すり減ったりしますが、e.maxはセラミックなので変色も着色もありません。

生体親和性も高く、金属アレルギーの心配もありません。

色もご自分の歯の色調に合わせて作りますので、目立たず自然な仕上がりになります。

ただ被せなど、土台が必要な場合には、土台が金属だと光を通さないので、自然な透明感を活かすためにファイバーコアの使用をお勧めします。

歯を削る量ですが、セラミックは薄くなると脆く欠けやすいので、金属のように薄く復することは出来ません。削る量はやや多くなり、詰め物の場合、厚めの窩洞となり、やや太めの詰め物になります。

ただし、金属のように熱伝導が高くないので、セット後の冷水痛などはほとんど発生しません。

このようにe.maxは自費診療になりますが、高い強度と高い審美性を兼ね備えたお勧め出来る材料だと思います。

当院では、e.maxの製作方法として2通り実施しております。

セラミックブロックをセレック(加工装置)により削り出すCAM製作。

○セラミックブロックをファーネス(溶鉱炉のような機材)でプレス製作。

主に詰め物はプレス製作、被せは削り出しのCAM制作で行っております。

次回の機会で、e.maxの製作方法を具体的に紹介したいと思います。