ファイバーコアについて

こんにちは!丸尾歯科・技工士の池山です。

皆さん、ファイバーコアって聞いたことありますか?

コアとは歯の土台のことです。

むし歯がひどいために歯の神経をとった歯に冠(かぶせ)を装着するため、失った歯の部分を補強するためのものです。

コアの材質は金属(銀合金)やレジン(プラスチック)がほとんどでしたが、最新技術のグラスファイバーを用いたものがファイバーコアです!

グラスファイバーの繊維を何重にも束ね、一つの棒状にして専用のレジン(特殊な樹脂)と一体化し、象牙質とほとんど同じ硬さ,、弾力になっています。

そのため歯や歯根に力が加わった時に、一緒になって揺らぎたわんでくれる、いわば耐震性の土台です。

つまり、

歯を出来るだけ長持ちさせるために、考案されたのがファイバーコアなのです!

(写真 上がファイバーコア、下がメタルコア)

☆ファイバーコアのメリット

1、歯根の破折の防止効果が高い

ファイバーコアは強度と弾性があるので、歯を割れにくくできます。金属の土台は歯にとっては硬すぎてたわみに耐え切れなくなり根がヒビ割れてしまうことがありますが、ファイバーコアは象牙質と一体化し、根の破折を防止する効果が高いといわれています。

2、メタルフリーによる高い審美性を実現

色調が歯冠色なのでセラミックなどを被せた時に、金属の土台は透けて黒く見えることがありますが、ファイバーコアは天然の歯に近い色にできます。

3、歯ぐきが黒くならない

金属の溶け出しによる歯や歯ぐきの変色、金属アレルギーの心配がありません。特に前歯ではファイバーコアでの治療がお勧めです。

4、歯を削る量が少ない

ファイバーコアは残っている歯の根の削除量を最小限に出来ます。残っている歯質を可能な限り残しながら、歯を強化することが可能です。

5、再根管治療時にポスト撤去が容易

もし再度、根管治療が必要になった場合、土台を除去しなければなりません。その際金属よりも、歯に与えるダメージが少なくてすみます。

★デメリット

1、自費になり、上にくるかぶせも保険適用外になります。

2、歯の根っこの残ってる量が少ない時はできません。

できるだけ、ご自身の歯の寿命を伸ばしてあげるための治療として、ファイバーコアをオススメしています。もちろん、歯科治療に何を求めているかは、患者さんの価値観によって異なることと思います。ただし、歯を少しでも長持ちさせたいという思いは、共通のものではないでしょうか。そのためにも、患者様には様々なメリット・デメリットをご説明し、ご自身で治療法を選んでいただけるようスタッフ一同心がけています!!

どうぞ、お気軽にご相談ください。