生えたての大人の歯は虫歯になりやすい?!

歯科衛生士の橋本です。

6~7歳は永久歯が生え始めたり、乳歯から永久歯に生え替わり始める時期です。

徐々に乳歯と交換で頭を出し始める永久歯や、乳歯の奥から順番に生えてくるものを含めると、上下で32本もの大人の歯が子供のお口の中には眠っています!

そんな永久歯、

実は生えたてだと虫歯になるリスクが高いことを皆さん知っていますか??

生えたての歯は、歯の表面の【エナメル質】が弱く、虫歯菌の出す酸によって溶かされやすいため、虫歯の進行が早いとされています。

また、特に奥の方に生えてくる永久歯は要注意!

①かみ合わせの溝が深く、複雑な形をしているため汚れが付きやすい

②生えている途中の歯はかみ合わせの歯としっかりとかみ合っていないため、「自然清掃」の効果が薄く汚れが残ったままになりやすい

③お口の奥に生えているので、手前の乳歯に隠れて歯ブラシの毛先がしっかり当たりにくく、磨き残しが多い

など、多くの理由があるんです。

虫歯を防ぐためには、食べ物や食べ方の習慣、適切な予防方法が重要となってきます。

中でも

生えたての永久歯に効果的なのはフッ素を使用すること!

継続的に歯の中にフッ素を取り込んでいくことで、歯自体が虫歯に対する抵抗力を高めていくことが可能です。

生えたての永久歯は虫歯菌の出す酸に影響を受けやすい分、フッ素を取り込む力もぐんと強いので、積極的に使用していきましょう!

フッ素を使ってても、基本的なこととしてやはり歯磨きが重要です。

お子様に自分で磨いてもらった後に、保護者が磨きにくい部分や細かい部分の仕上げ磨きをしましょう。

また、

食べ物や食べ方の習慣も虫歯には関わってくるので、子供の好きな甘いおやつや飲み物にも気をつけましょう!

特に長い間甘い味を楽しめる「アメ」や「キャラメル」などは歯の溝に残りやすいので、なるべく避けた方がいいです。

逆にキシリトール入りのガムは、噛むことで唾液分泌が多くなり唾液によって細菌を洗い流してくれる自浄作用が期待できます。

また、噛むことで顎の筋肉を使うため顎骨の成長が促進し、歯並びが悪くなるのを防ぐこともあるかもしれませんね。

最後に、歯の溝の虫歯を防ぐために有効的な【シーラント】という処置もご紹介します。

フッ素が配合されたレジンで歯の深い溝を埋めることで汚れや食べカスが隙間に入り込みにくくします。

適応年齢や、適応する歯なども変わってくるため、気になる方は病院にていつでもお声掛けください♪

生えたての永久歯が強くなっていくのには2~3年かかると言われています。

この間は特にむし歯予防を心がけましょう。

最終的に永久歯が生えそろうのは13~14歳頃になるため、普段の歯磨きとフッ素の使用を中心に、定期的な歯科検診をおすすめします!