顎顔面矯正治療スタッフセミナー2022 報告
当院では、顎顔面矯正治療を開始し10年ほどが経ちます。
おかげさまで現在までに100人以上の患者様に治療を提供してきましたが 、
医療は常に進化をするもの。 新しい文献による考え方の変化や、
インプラントアンカーなどを併用した治療法の進化など、常に日進月歩です。
そんな中、最新の知見や技術を学ぶため 当院の中堅スタッフ二名と
「顎顔面矯正治療スタッフセミナー2022」に参加してきました。
噛み合わせの悪い現代っ子たち
生活習慣の変化により軟食化が進み、昔に比べて上顎骨がうまく成長しない子どもたちが増えています。
子供たちの不正咬合の原因、上顎の発育不全はどんな症状を引き起こすのか。
いびき・口呼吸・猫背・扁桃肥大・言語障害・お口ポカン・口臭etc…。
ありとあらゆる辛い症状があります。

発育=成長+発達
機能や能力を増加させる(発達)には、 まず身体の大きさを増加させる(成長)必要があります。
つまり上顎の成長不全があると、獲得すべきさまざまな発達をすることができません。
機能を獲得させるために形態を整える=上顎を正常に成長させる
ということが必要なのです。
上顎急速拡大装置などを使用し、まずは形態を整えるのですが、
その結果として歯並びも良くなり、正常な機能を発達させることが出来るのです。

歯科で働くスタッフに向けたセミナー
このような治療(顎顔面矯正)をしていく上で、ドクターだけでなくスタッフも一丸となって学んでいく必要があります。
当セミナーでは、
- 模型や写真
- レントゲンなど資料取りの仕方
- メンテナンス時の口腔ケアの仕方
- 新しい鼻腔通気度形の紹介
- 受付スタッフのトラブル時の対応
- 食生活指導や機能訓練
など、多岐に渡り勉強することができました。
子どもの人生を守るために
子どもたちの不正咬合が増えていると言われるようになって、もう随分と経つように思います。さらにその不正咬合は年々増加し、重症化しているようにも感じられます。不正咬合を持つ子の特徴として、摂食・咀嚼・嚥下の問題は当然ですが、
- いつも口が開いている
- 姿勢が悪い
- いびき
- 口臭
- 風邪をひきやすい
- 鼻アレルギー
などが挙げられます。
これらは全身の健康に大きく関わり、発育に大きな影響を与えています。発育不全のままで成長を終え、その後の人生に大きな影響が及ぶことも十分に考えられるのです。
顎顔面矯正治療とは、不正咬合の芽を摘み、正常な顎顔面と歯列を造ることで、その子の一生をより良いものにするための治療です。
顎骨と顔面の発育の遅れ(発育不全)を取り戻し、機能と形態の調和を図ることで、 子どもが持っている発育の潜在能力を最大限に引き出すことができるのです。
子どもの正常な発育のため、歯科として我々は何ができるのか、改めて学ぶ良い機会でした。

(当院の顎顔面矯正治療についてはコチラ)