キシリトールVS虫歯菌

こんにちは。衛生士の徳本です。

丸尾歯科にもキシリトール100%ガムやキシリトール100%のチョコなどを販売していますが、

今日はキシリトールがどうして虫歯予防になるのかお話していきたいと思います!!

その前にまずは砂糖と虫歯菌』の関係をお話しましょう。

砂糖

つまり「スクロース」は化学的には「グルコース(ブドウ糖)」と「フルクトース(果糖)」という物質が結合してできています。

皆さんが砂糖の入ったものを口にしたときは「スクロース」の形で取り込まれるのですが

そのときお口の中のミュータンス連鎖球菌というむし歯菌がいると、

待ってましたとばかりに飛びついてきます( ゚Д゚)

そして虫歯菌のもつ酵素の働きでスクロースをグルコースとフルクトースに分解されます。

グルコース、フルクトース共に虫歯菌のえさになりますが、グルコースにはえさ以外の働きもあります。

虫歯菌はグルコースをつなぎあわせてグルカンを作り、グルカンはネバネバで歯の表面にしっかりくっつき唾液に流されないようになります。このネバネバの層の中には虫歯菌以外の細菌も入り込んで、たくさんの細菌が存在するネバネバの層が完成します。

これが[バイオフィルム]です。

虫歯菌は邪魔の入らないこの空間で酸を産生し、歯面を溶かし虫歯をつくっていくのです。

では、砂糖(スクロース)ではなくキシリトールに置き換えたらどうでしょう。

まずキシリトールとは糖アルコールの一種で白樺の木に含まれるキシロースを還元してつくられます。甘味度は砂糖(スクロース)の約80%です。このキシリトールが入った食物を摂取すると虫歯菌がえさだと思ってこれに飛び付きます。ですが虫歯菌はキシリトールを分解できないのです。

また、キシリトールにはネバネバしたグルカンをつくるのに必要なグルコースが含まれていませんので、バイオフィルムも作れません。

そして虫歯菌はキシリトールをどんどん取り込むと糖代謝が阻害され虫歯菌の働きが弱くなってしまいます。

そのため長期的にキシリトールを取り込んでいると虫歯菌の繁殖力は弱まっていくのです。

このような事からキシリトールは虫歯予防に効果的と言えるのですが、、、

キシリトールはあくまでも補助的な予防であって虫歯をきちんと予防するには、歯磨きや間食のとりかた、唾液の出を良くする、フッ素を使う、規則正しい食生活をおくるなどが大切なのです。